私たちが買ったマンションは
間取りが少し変わっていて、
「離れ」があるというものでした。
1階部分に庭があるのですが、日照権の都合で
その庭が広大になってしまったため、
その一部に、マンションと同じRC造で
「離れ」を作ったという、珍しい物件です。
3LDK+H(離れ)という、
世にも珍しいマンション。
そこに、夫婦と4歳の息子3人で
住んでいました。
離れはその名の通り、
一度庭を通ってからでないと行けないことと、
トイレや水道など水回りがないことから、
実際にはほとんど使うことはありませんでした。
そして突然ですが、ここで私たちの親について。
妻には弟、つまり妻家の長男がいるため、
今はまだ元気な親の面倒は、
その親と一緒に実家に住んでいる彼に
見てもらうことになるでしょう。
一方、夫(一人っ子)である私の親は、
私たちが住むマンションから
車で30分ほどの距離の場所で、
賃貸マンションに住んでいました。
じぃじはペンキ職人として働いており、
ばぁばは専業主婦。
「いつかどちらかが天国に行ったならば、
残った方をウチで引き取ろう」
まだ先の話ではあるけれど、
なんとなくそんな予定でいました。
妻も、その点については了承してくれていました。
しかし現実問題として、事実上、
居室にはできない離れと、3LDKの母屋に、
年老いた親がいる場所を確保できるだろうか。
頭の片隅にはそんな思いが、
自分にも妻にもありました。
そんな時に、例の、一軒家を見たわけです。
モデルルームを見てから数日後、突然妻が言いました。
「もう、今から家を建てて、
夫君の両親と一緒に
住んじゃえば
いいんじゃない?」
通常、「夫の両親と住む」となれば、
その両親の方から嫁に対して話をするか、
あるいは息子である自分を通して
嫁にその意向を伝えるとか、
そんなパターンが一般的です。そして、
一緒に住むことを嫌がる奥様のほうが、
圧倒的に多いことでしょう。
…にもかかわらず、妻の、先の発言です。
一瞬、なにか聞き間違えたかと思いましたよ。
「だからさ、あの一軒家を買おうって
いうんじゃなくて、このマンションを売って、
新しく二世帯住宅とか建てちゃうの。
うふ♡」
地上に降りた最後の天使かよ。
こうして、私たち夫婦は、結婚から9年目にして、
「なんのあてもなく二世帯住宅を建てる」
というミッションに
挑むこととなったのでした。
それにしても。
すごいな、妻。
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