注文住宅は間取りに始まり、
床の素材や色、
ドアの大きさから色・形まで、
家の全てを「注文」しなくてはいけません。
そのひとつひとつに、
値段の高い安いがあり、
注文住宅のオーナーはみな、
予算と戦いながら
こだわりたい点、
妥協する点を決めていくのです。
そして我が家の場合は、基本的に
床からドアから、すべて「標準仕様」。
ヘーベルハウスは比較的坪単価の
高いハウスメーカーなので、
その「標準」のレベルが高く、その点では、
どう選んでも
安っぽい仕上がりにはなりません。
そんな訳で、
予算との戦いにことごとく負け続けて
基本「全部標準」で作った我が家ですが、
リビングルームからベランダにつながる窓だけは
あきらめることなく、
フォールディング
ウィンドウにしました。
写真がこちらになります。
左右のドアがスライドして開く普通の窓を
「掃き出し窓」と呼ぶのに対し、このように、
窓が折り畳まれて外側に開く窓を
フォールディングウィンドウと呼びます。
その利点は、
開口部を大きく
開くことができること。
掃き出し窓は最大に開けても
半分しか開きませんが、
フォールディングウィンドウは、
開口部の9割くらいが開きます。
その開放感が、なんといっても魅力。
網戸もあるので、
夏場でも全開放することが可能です。
↑網戸を閉めた状態がこちら。
住宅展示場に行くと、ヘーベルのモデルハウスは、
その窓という窓がこれです。
「ヘーベルハウスの窓はこういうのなのかな」と
思わせるほどに多用されていますが、
そうではなく、こちらはオプションとなります。
通常の窓が約10万円程度なのに対して、
こちらは約30万円と、一気に高くなります。
「無垢の床」などと同様に、
「つけたいけど、諦めるか」となる
オプションの筆頭と言ってもよいでしょう。
我が家もまた、いろいろと諦めたわけですが、
ここだけは頑張りました。
…というのも、
建築予定段階の我が家の間取り図を見て
「この間取りなら、
この窓は絶対
フォールディングだ」
と助言をしてくれた人がいたからです。
幾度となく書いてきましたが、注文住宅は、
契約から施工にかかる約3ヶ月の間に、
打ち合わせを重ねながら何度も何度も
修正して、最終的な間取り図にたどり着きます。
その1、2枚目の段階で、私たちは知り合いの
1級建築士の元を訪ねました。
そしてその人が、「絶対」と言ったのです。
この方の家もまたヘーベルハウスで、私たちが相談に
訪れた小春日和の午後、大きなベランダに続く
フォールディングウィンドウは、
誇らしく開放されておりました。
詳しくはこちらの記事で。
18.5帖のリビングから6帖ほどのベランダへ。
そこにつながる窓は、
やはりこの窓で正解だったと思います。
本来は、1階に住んでいる両親のフロアにも
この窓をつけたかったのですが、
そちらは予算の都合上、諦めました。
ただし、フォールディングウィンドウの
何もかもがすばらしいかと言えば
そうでもない点もいくつかありますので、
それを書き出してみましょう。
・強風の日は
「少しだけ開けておく」
ことができない
フルに開くと窓はカチッと固定されます。
閉めるときも少し力を入れて、
その固定部分を、ガツンと外して閉めるわけです。
しかし、カチッとする部分まで
開けず少しだけ開けた状態で、
つまり窓が折り畳まれた状態で強い風が吹くと、
窓全体がガタガタと揺れます。
この窓は開けるか
閉めるかのどちらかですので、
風が入り込む風量を、窓を開ける幅で調節することが
難しいと言えます。
・雨の日に開けていると
窓の内側が濡れる
部屋に吹き込むほどの雨ではない、少し暑い日。
通常の窓であれば適度に開いて
網戸を閉めるわけですが、
フォールディングウィンドウの場合は、
開けておくと窓の内側が濡れます。
・開け方を知らない子どもが
ガチャガチャいじると壊れる
窓の開け方は独特です。取っ手をしっかりと
180度回して外側に押し出す必要があるのですが、
その回し方が甘いままに、
「わあ、これどう開けるのー?」と、
ガチャガチャする子どもがいると、
「やめてくれー」と叫びたくなります。
・窓が開いたときの空間を
確保しておく必要がある
外側に折り畳まれた部分が出っ張るため、
そこに物は置けません。
そらのまとして使用するときなどは要注意です。
また、10年ほど前のフォールディングウィンドウは
開けるのが重いというマイナス点がありましたが、
今のは軽いです。これからつける人は、
この点を気にすることはないでしょう。
ともあれ、つけてよかったオプションランキングに
入れてもよかった窓です。
「注文住宅感」も一気にあがる窓です。
詳しくはこちら。
広いベランダを予定している方には、
ぜひともお勧めしたい窓なのです。
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【我が家が比較検討したハウスメーカー】