keigoman’s diary

注文住宅や、二世帯住宅にまつわる記事を中心に。

ご近所トラブルにならない三階建ての土地を見つけるまでの物語

 

駅前などの繁華街や工業地帯をのぞいて、

住宅街の多くは、

第一種低層住居専用地域

という都市計画で定められた用途地域になっており、

好き勝手な高さの家を建てることができません。

よって、自分たちで探し出した土地を購入し

「さあここに三階建てを建てよう」

というわけにはいかないのです。

 

また、三階建てを建てることが可能な地域であっても、

戸建て家屋のほとんどは二階建て、あるいは平屋。

突然隣に三階建ての家が建てば、

日当たりが悪くなりますから、

トラブルになることは想像に難くありません。

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現在、小学生になる息子と私たち夫婦、

そして夫の両親と一緒に住んでいる我が家。

夫の親たちとはもともと別々に住んでいましたが、

縁もゆかりもないこの土地に、

三階建て構造の二世帯住宅を建てました。

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住み始めて3年が経ちますが、建築している段階から、

ご近所トラブルは一切なく、家庭内、そして

近隣の方々とも良好な関係を作ることができています。

今回は、どのようにしてこの土地に

落ち着くことになったのかというお話です。

 

 

私たちはヘーベルハウスに依頼するにあたり、

先に条件を出して、

その上で建てられるのならお願いする

ことにしました。その条件とは、下記の通り。

 

・親世帯は1階、子世帯は2~3階に住む三階建て

・車を2台、できれば3台停められる駐車場付

・土地・建物込みで、総予算は〇〇〇〇円以内

・妻とじいちゃんの職場、それぞれから遠くない場所

 

ということを踏まえて、私たちの担当の営業マン

Kさんは土地探しに奔走してくれました。

といってもKさん自身が探したわけでなく、

土地を探すプロ…不動産屋さんに私たちの条件を提示し、

その人に探してもらったわけです。

 

これはあくまで私たちのケースなのですが、

その不動産屋さんという方が、ごく最近まで

ヘーベルハウスで営業マンとして勤めていた、

Aさんという40代長身痩躯の方。

独立し、不動産業を立ち上げたのです。

私たちは後からそれを知ることになるのですが、

彼は優秀な営業マンとして何度も社内の表彰を受け、

関東エリアでは「知らない者はいない」と

呼ばれるまでの人物でした。

優秀な営業マンと言うのは、単に口八丁手八丁で

築き上げることのできる地位ではありません。

客の信頼を得て、その期待に応える。

それを繰り返し積み上げることで成しえるものであり、

Aさんはまさに、そうした実績を

感じさせてくれる、雰囲気のある人でした。

 

そもそも私たちが提示した条件は、かなり厳しいものでした。

すぐに多くの候補が提示されたわけではなく、

「エリアの中では2~3件しかありませんね」

とは言われていたのです。そして、Aさんが

最初に紹介してくれた土地は、

築40年ほどの古い一軒家が建っている角地。

つい先日値引きをした場所であったため、

私たちが依頼した予算内に収まるようになったことで、

おすすめしてくれたわけです。

Aさんの案内で現地を見た私たちはそこを

気に入りましたが、一緒に住む人のことを思うと

即決するわけにはいきません。

「じいちゃん、ばあちゃんにも、

 現地を見てもらってから決めます」

そう言って、その日はいったん返事を

保留させてもらいました。

しかし値下げをした後の、その土地の価格は

かなりの好条件だったのでしょう、同じ日に、

別の大手不動産業者2社が、購入に名乗りを上げてきたのです。

土地の持ち主からすれば、S社か、M社か、私たちか。

その三択の中から選ぶことになったわけです。

 

Aさんは、売主である不動産業者と交渉してくれました。

私たち夫婦がきちんとした職業を持ち、

この土地を欲していることなどを説明し、

最後には、

「自分の会社の手数料はいらないから売ってくれ」

とまで言ってくれたそうです。

(これは後日、営業のKさんから聞いた話です。)

 

しかしその土地は、結局、他の業者が買ってしまいました。

売主が、個人相手ではなく名の知れた

不動産屋に売ると判断したこともありますが、

最大の理由は、大手業者が土地代に100万円上乗せした

額を提示したため。それだけ、

最初の額がお買い得価格であったということです。

結局、私たちはこの土地を買うことができず、

二世帯計画は暗礁に乗り上げたのです。

 

この間、わずか2日ほどの出来事です。

それから数日後、再びAさんから連絡があり、

私たちは新たに紹介してもらうその土地を

見に行くこととなりました。

そこは築40年強の古い家が立つ土地で、

こちらもまた昨日値下げしたばかりの物件だそう。

Aさんの車で現地に行くと、なんと、今まさに

その家を内覧しようとしている方がいるではありませんか。

スーツを着た不動産屋さんと共に

足を踏み入れようとしている高齢の女性の姿を、

Aさん、そして私達夫婦は、走る車の中から見ました。

値下げしたばかりの物件なので、

それに惹かれた先客がすでにいたわけです。

その家を買いたがっている存在が、

ここにもいると知られてはなりません。

「いったん、通り過ぎましょう」

Aさんはそう言うと、車の速度を緩めることなく、

そこを通り過ぎたのです。少し離れた場所で

数十分ほど時間をつぶし、そして現地へ。

 

一応、家の中を見ましたが、

そのことにあまり意味はありません。

私たちが欲しいのはこの土地であり、

とり壊すことを前提に購入するわけですから。

 

前回の失敗は、購入の返事を

いったん保留したことでした。

土地が値下げしたとなると、そしてその額が

相場より少しでも安いとなると、

業者はすぐにかけつけて、買ってしまいます。

前回のいきさつを知っている

じいちゃんに電話を入れたところ、

「二人がそこに決めるというのならそれでいい」

と言ってくれました。

 

 

値下げしたばかりの土地が初めて迎える週末

ということもあり、Aさんは、

こうした事態も想定していました。

土地の申し込みの用紙を、予め用意していたのです。

私たちがここで即決し、売り主の仲介業者にFAXすれば、

先ほど内覧していた女性が不動産屋さんに戻って

書類を書くよりも、先に購入の意思を示すことになります。

かくして私たちは、その土地…つまり

今住んでいるこの土地を購入することに決めたのです。

即決しました。

これができたのは、前回の失敗があったから。

そして今思えば、先に紹介された土地よりも、

こちらの方がはるかによい土地だったと言えます。

学校や公園も近く、じいちゃん、妻、それぞれの

職場まではいずれも車で20分程度という理想的な場所でした。

 

改めてここがどのような立地かと言うと、

冒頭に提示した条件にぴったりと合っています。

車はなんと、駐車場スペースに4台も

停めることができるおまけつき。

そして南東角地です。

…ということは、私たちの家が建つことによって

太陽光がさえぎられることになる家は、

通りを挟んだ向こう側にあるということ。

そしてまた、私たちの家は、隣家との間に

駐車場を設けることで距離をとり、

日当たりを確保できるというわけです。

単に、私たちが提示した条件だけではなく、

三階建てを建てた後に起こりうるトラブルのことも

考慮に入れての土地探しを、

Aさんはしてくれていたのでした。

そういえば、最初に紹介してくれた土地も角地でした。

 

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さまざまな機会があって、私たち夫婦は、

多くのヘーベルハウスの営業マンと話をしますが、

全員、土地を探してくれたAさんのことは知っています。

「ああ、あのAさんですか」

皆そう言いますが、“あの”という

形容詞で評される人物も、そうはいないでしょう。

また年配の営業マンの中には、Aさんを評して

「彼はカミソリ系ですからね」

と言う方もいました。

7000人からの従業員がいる大企業で、

「カミソリ」と呼ばれた男。

それが、私たちの土地を見つけてくれた

Aさんという人物だったのでした。

 

地鎮祭が行われたその日、Aさんはシャンパンを持って来てくれました。

「通常こういう場合は日本酒なんですけど、

 Keigomanさん夫妻にはこちらがお似合いかと思いまして」

それは、ヴーヴクリコという銘柄で、

私たち夫婦が一緒になって以来ずっと、年に一度、

結婚記念日に飲んでいるシャンパンでした。

もちろんそんな話は、Aさんはおろか

営業のKさんにもしたことはありません。

カミソリ系の手土産、恐るべし。

 

さらにAさんが、家が完成したその日に

立派な胡蝶蘭を持って訪ねてきてくれたことも

忘れられない出来事です。

 

土地探しは結婚にも似ていて、それは

「縁」と「運」と「タイミング」です。

どれひとつを逃してもいけません。

ハウスメーカー選びも大事ですが、

それ以上に、実は土地選びも大事です。

これを読んでいる、土地を探している方々が、

よい土地に巡り合えることを願ってやみません。

↑「この人の記事また読みたいなぁ」と

少しでも思っていただけたら幸いです。

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↑とても長い今回の記事を最後まで

読んでいただきありがとうございました。

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