収納の扉は、大きく分けて2つ。
手前に折れて左右に開く折れ戸と、
横にスライドする引き違い扉(引き戸)です。
折れ戸のメリットは、開口部が広いため、
収納のほぼ全体が見渡せる点。
ハンガーに掛けた服をずらりと並べる
場合などは特に、全体が見られると便利です。
その一方で、左右に扉が折りたたまれるため、
この収納の中に引き出し式の箱を、
左右どちらかに寄せて入れると、
扉がジャマで引き出しが開かない
ということに。
デッドスペースとは言わないまでも、
折れ戸にした収納の、
左右の隅に置けるものは限られます。
そしてまた、折れ戸最大のデメリットは、
手前に扉が折れる
部分のスペースを
確保しておかないと
いけない点。
例えば、夫である自分の部屋の収納はこんな感じ。
3枚の引き違い扉となっていますが、
これが、折れ戸だった場合、
右の扉は開きません。
左側にもスピーカーが置いてあり、
折れ戸だったらこれがジャマで開きません。
また、冒頭に登場した和室の収納扉についても、
ここに折れ戸は不可でした。
この部屋は私たち家族の寝室となっており、
収納のすぐ手前まで布団が敷かれるからです。
つまり、
引き違い扉のほうが、
部屋を隅々まで使える
と言えるでしょう。
その一方で、引き違い扉には、
扉の枚数分のレール幅が必要です。
例えば和室のレールはこんな感じ。
レールの分、収納なり部屋なり、
そのどちらかが狭くなるということです。
その点、折れ戸であれば、
レールに必要な幅は扉1枚分だけ。
奥行の取れない収納には、
こちらのほうが向いているでしょう。
また写真の収納は床にレールが付いていますが
上吊り式にすればこのレールがなくなり、
床がフラットになってお掃除も楽チンです。
そしてまた、折れ戸にはもう1パターン、
扉が左右に自由に動く、
「フリー」という形もあります。その場合は、
下のレールが必須となってしまうのですが、
折りたたんだ扉が左右に自在に動くため、
先に述べた
「端っこの引き出しが開かない問題」は
解消されることとなります。
ただしその場合でも、
自分のこの部屋のような場合には不向きです。
その部屋をどのように使うのかを
イメージしながら、
その部屋の収納の扉をどうするのかを
考える必要があるということです。
ちなみに、もっと小さな収納の場合は、
観音開き、あるいは片開きの扉
というパターンもあります。
こちらは、我が家のLDKに
設けられた収納の扉。観音開きです。
余談ですが、観音開き(片開き)の扉を
設ける場合の注意点は、
必ず天井までの高さにする
ことです。
その方が、収納の中を最大限に使えます。
かつて私たち夫婦が見た完成直前内覧会では、
なぜかこの扉が天井までではなく、
200㎝の高さしかない家があり、
完全にデッドスペースが生まれていました。
ホントにもう、家づくりって、
収納ひとつとっても、考えることだらけ。
注文住宅建設という長旅の途中にある方は、
心折れることなく、
最後まで頑張ってほしいと思います。
扉は折れても
心は折れるな。
珍しく着地が決まったので、
今夜はおいしいお酒が飲めそうです。
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