注文住宅で家を建てるにあたっては
建物だけではなく、外構もまた、
じっくり考えなくてはならない大きなポイント。
その中でも、
家を周囲にフェンスを張りめぐらせるのか否か、
つまり、
オープン外構にするのか、
クローズド外構にするのか。
ここは、家を建てるにあたり
誰もが悩むところです。
オープン外構とは、
敷地の境界線に
門扉やフェンスなどを設けない、
開放的なエクステリアプラン。これに対し
クローズド外構とは、
道路や近隣などからの視線を遮断するよう、
背が高くて敷地内が見えにくい門扉やフェンス、
塀などを設ける外構計画のこと。この場合、
駐車スペースにはシャッターゲートを設ける
プランも多くみられます。
それぞれのメリット・デメリットは次の通り。
オープン外構のメリット
開放的で、狭い敷地でも広々と感じられる
光や風が通り抜けやすい
建材を多く用いないので費用を抑えられる
近隣から敷地内が見渡せることで防犯性が高まることも
オープン外構のデメリット
敷地内に、簡単に侵入されやすい
道行く人や近隣から覗かれてしまう場合も
子どもやペットが道路に飛び出してしまう
クローズド外構のメリット
プライバシーを確保できる
視線を意識することなく洗濯物干しなどができる
不審者が敷地内へ侵入しにくい
クローズド外構のデメリット
閉鎖的な雰囲気となりがちで、圧迫感を与える
外からの死角が生まれ、かえって防犯面で不利になる場合も
建材商品を取り入れることも多く、コストがかかる
背の高いブロック塀は、今や撤去が推奨されている
というわけで、
一概にどちらがいいとは言えません。
そのエリアの治安の良さや、
どの程度の広さの道路に面しているか、
角地であるかなど、
さまざまな要素がこれには絡んできます。
と、いろいろな要素がある中、
我が家はオープン外構としました。
実は当初、ヘーベルハウスから提案された
間取り図には、ここに柵があったのです。
こんなのがつく予定でした。
斜線部分はブロックで、その上には
細い針金のような格子がついた、
ごくごく一般的な柵です。
…が、とりやめました。
ひとつには、ここが住宅街の角地で、
壁で囲うよりも近隣の人目をあてにしたほうが、
防犯性能は高いと判断したこと。
もうひとつは、
玄関から自転車置き場への動線です。
この壁がないことで、今はこうですが、
もしここに壁を設けてしまうと……
ということになり、
このように、遠回りすることになります。
そしてまた、柵を作らなければ、
その柵の料金が
かからない
というのも、大きな理由のひとつでした。
その一方で、防犯のため、
人感センサー付きのライトを、
家の三方向に設置。
駐車場のある、ここと、
玄関ポーチの軒と、
自転車置き場側のここです。
さらに、上の写真でいうと自転車の向こう側、
隣家との境目の狭い部分には、
踏むと大きな音が鳴る白い砂利を敷き詰め、
風呂場の窓には、格子を設置。
※写真が撮れないので模型にて。
というわけで、もともとあった隣家との
境目のブロック塀はそのままですが、
この家を建てるにあたって、新たに
柵や塀を設けることは一切しませんでした。
我が家の場合は、
これでよかったのだと思っています。
そして外構はまた、決して、
オープンかクローズドかの
二者択一ではありません。
ふたつのメリットを取り入れた
セミクローズド外構
という選択肢もあります。
低めの塀やフェンスを設けたり、
あるいは、駐車場は開放的としつつ、
門まわりや隣地との境界は閉鎖的にするなど、
オープンなエリアとクローズドなエリアを
併せ持つプランが、これにあたります。
予算と、好みと、トータルのデザインと、
立地と、治安の良しあしと、
さまざまな側面から、外構は考えなくては
ならないと言えるでしょう。
ハウスメーカーに頼んでもよいのですが、
外構は、外構専門の業者に別途委託した方が、
安上がりかつ、エクステリアの選択肢の幅が
広がるということも言えます。
それでも、私たちはワケあって、外構まで
ヘーベルハウスに依頼しました。
ともあれ。
私たち夫婦も含めて、注文住宅を建てる人は、
「はたしてこれでよいのだろうか」と、
眠れない夜を乗り越えて建てているのでしょう。
基本的には、一生に一度の買い物ですから、
体力と精神力の許す限り、頑張りたいものです。
ただ一つ、外構についてはっきりと言えることは、
見上げるような
高いブロック塀で
がっつり家を
囲うのはNO!
ということ。
クローズド外構のデメリットの
部分でも触れましたが、背の高い
ブロック塀はなるべく造らないというのが
現在の考え方。2018年の大阪北部地震で、
ブロック塀が倒れて小学生が亡くなった事故を受け、
今や多くの自治体で、
その撤去に補助が出ているほどです。
これを新たに造ることは、やめるべきです。
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