突然ですが、我が家を真上から見た
設計図がこちら。
角地なので、二方向に
「お隣さん」の戸建てがあります。
上の図にも書き込まれていますが、
その建物を分かりやすくするために
緑色で囲んだのが下の画像です。
そのお隣さんの建物図の中に、
何本かの直線が入っています。
これも分かりやすくするために、
赤線で強調したものが下の画像。
察しの良い方ならお分かりかと思いますが、
実はこれ、窓の位置です。
平行に二段階になっているのは、
1階と2階を表しています。
拡大してみると、こういうことです。
なぜこんな線があるのかというと、
我が家を設計するにあたって、窓を開けた際、
隣の家の窓と真正面から
「こんにちは」することを避けるため。
この隣家の窓の線は、まっさらな土地の図の
段階から落とし込まれていました。
つまり、設計士なり、営業マンなり、
誰かがこの地に足を運んで、
この家を設計する前に、
窓の位置を予め確認していたということです。
それを踏まえて、
我が家の窓の位置も決められていたということ。
このことに関しては、
ヘーベルハウスの営業マンからも、
特に説明はありませんでした。
仮住まいにいた頃の深夜、
なんとなく図面を見ながら、
最初にそのことに気付いたときは、
感動を覚えたものです。
小説「リング」に出てくる呪いのビデオで、
画面がときおり一瞬暗くなることが気になり、
それが「まばたき」であることに
気付いた主人公のような気分です。
「これは撮影されたものではない、念写されたのだ!」
※記憶だけで書いているので実際の台詞とは異なります。
それと同じでした。
「これは意味のない線などではない、
隣の家の窓の位置だ!」
初めて小説を読んだ時、恐怖のあまり
その場面で背中がぞわぞわしたものですが、
隣家に描かれた線がもつ意味に気付いた時も、
同じようなぞわぞわ感がありました。
「くーるー、きっとくるー」のBGMが、
脳内で鳴り響きましたよ。
注文住宅ですから、その土地ごとに
異なる設計をしているわけです。
土地の広さや、形や、方位など、さまざまに
考慮しなくてはならない要素はあることでしょう。
その中に「隣の家の窓の位置」までが
含まれていようとは。
先日の記事で、最後の締めの文章として
「大手には大手の良さが、
確かにあるということです」
と書きましたが、これもまた、そのひとつ。
そして実際に建てられたこの家の窓は、
確かに、距離の近い東側のお宅の窓とは
その位置がずれていて、決して
「こんにちは」することはありません。
さすがのきめ細やかさだな、と感心した話でした。
ハウスメーカーでも、工務店でも設計事務所でも、
これを考慮に入れるところと
そうでないところがあるようです。
調べてみるとこれは民法で定められていることで、
境界線から1m以内にあい向き合う窓が
出来てしまった場合は、後から造られた方が
目隠しをする義務がある様子。しかし、これを
一切考慮せず設計してしまう会社もあるようなので、
これから家を建てる方は、最初に出す要望として、
「お隣さんとは窓の位置をずらして」と
一言念を押しておくとよいかも知れません。
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