注文住宅を建てるとなると、もれなく、
担当の営業マンがつきます。
契約書を取り交わしたり、
家についてこちらの希望を伝えたり、
間取りについてあーでもない
こーでもないと打ち合わせをしたり、
二人三脚で完成まで歩むことになります。
そういう点では、注文住宅だからと言って、
素人である施主が、一から十まで全部を
考えるわけではないので大丈夫。
営業マンが助言をしてくれます。
つまり営業マンは、新規の客を捕まえると同時に、
家に関しての全てのクエスチョンに応えるスキルが
必要な職業ということになります。
そういう意味で、ハウスメーカーと、立地と、
それに次いで大事なのが、
営業マンの優秀さ
ではないかと、自分は思っています。
そして私たちの担当をしてくれたKさんは、
とても優秀な方でありました。
とはいえ、Kさんの言うことを
全部受け入れたのかというとそうでもなく、
こちらの希望を最後まで通したものも多々あります。
その内訳を詳しく紹介したいと思います。
~我を通したもの~
・洗面所のタオル掛け
現在、洗面所にある洗面台、その横の
タオル掛けはここにありますが、
当初、Kさんの提案はここでした。
リング状のタオル掛けを、ここにしてはどうかと。
理由は、洗面台の引き出しを出した時に、
この位置では干渉するのでは…というものでした。
しかし、タオルの大きさや窓の位置など、
モデルハウスでの実際を見ながら、
自分たちで考えた結果、やはり、
現在の位置がいいと押し切った形になります。
リングタイプを嫌ったのは、
手を拭くタオルは基本湿るので、
常に広げた状態にしておきたい
というのが、大きな理由。また、
設計の方の好みなのか、トイレのタオル掛けも
当初はリングタイプがついていましたが、
こちらも直線タイプにしてもらいました。
設計図が出来上がるまでの間、
こんな地味なやり取りが、ずーっと続きます。
注文住宅の面倒くさいところですが、
これを乗り越えないと、
納得できる家にはなりません。
・エアコン室外機の位置
室外機が通りから見える場所にあることが
嫌だったので、隠ぺい配管工事なども行い、
6台全てを家の裏側に隠しました。
これに対しKさんはこう言いました。
「室外機をあまり一か所に固めると、
騒音などの苦情が
隣家からくるケースもありますよ」
それはそれで、実際にあった事例なのでしょう。
しかし、6つのエアコンを
一斉に使うことはあり得ません。
同時に動くのは、せいぜい3つまでですし、
室外機が音を立てて動くのは、基本的に、
スイッチを入れた直後の数十分のみです。
Kさんのアドバイスも押し切って強行しましたが、
住み始めて3年が過ぎた今も、
クレームはありません。そしてまた、
同時に6つのエアコンを使ったことも、
やはりありません。
~受け入れたこと~
・風呂の窓
大きな窓のあるお風呂に憧れていました。
…が、Kさんは言いました。
「通りに面したお風呂で、
あまり大きい窓はお勧めしません」
理由は、たとえすりガラスといえど、
裸のシルエットが通りから見えてしまうから
…ということでした。
ここはKさんの言う通り、小さいモノにして…
その代わりというわけではないのですが、
通りに面していない、親世帯の風呂の窓は
大きめのモノをつけました。
夏場などは19時近くまで明るいため、
それよりも前に入浴するのであれば、
照明を点けなくても入れます。
一方、窓を小さめにした2階のお風呂も、
ちょうど西日が入り込む側であったため、
夏場は照明なしでの入浴が可能となりました。
電気を点けなくてもお風呂に入れるなんて、
マンション時代には考えられないことなので、
地味~にうれしいポイントとなっています。
・吹抜けに室内窓
吹抜けのある家に憧れて、この家を建てました。
おしゃれな吹き抜けと言えば、
やはりこんなイメージ。
上の階の手すりはガラス製で、
「下からの見晴らしもステキ♡」と
なるわけです。
これに対し、Kさんは言いました。
「確かにこれはおしゃれでよいと思いますが、
長い期間、この家に住むことを思えば、
吹抜けは閉じられるようにした方が
冷暖房の効率がよいです」
プロの言葉なので、重みがあります。
Kさんはさらに言いました。
「ここが閉められないと、
温かい空気が上階に上がり、
階段を通って降りてきてまた上がるという形で
空気が循環してしまい、
部屋自体はなかなか温まらなくなります」
ああ、でもおしゃれ手すりはおしゃれだし…。
ぐらぐらし始めたところにとどめの台詞が。
「人を呼んだ時に“ステキ”と言われる家よりも
実際に住みやすい家の方が、
建物に愛着もわきます」
もはや納得するしかありません。
かくして、Kさんの言う通りにしたものが、
こちらの窓となります。
3階から見るとこんな感じ。
住み始めて分かる、
窓で閉じられるありがたみ。
この点は、Kさんの言うことを聞いてよかったと、
一番思っているところです。
営業マンとのやりとりの中で
どこを押し、どこを引くか。
今振り返ってみても、
そのさじ加減はとても難しいです。
「言うことを聞いてよかった」ことと、
「言うこと聞かなくてよかった」ことが、
半々くらいであるんだもん。
ただし、基本的に我を通す方向でいいと思います。
なぜならば、
人の言うことを聞いて後悔するよりも、
自分で決めたことなら納得もできるから。
もはや、生き方に近いですな。
だとするならば、家が完成した時には、
ラオウのようなセリフを叫びたいものです。
「我が注文住宅に、
一辺の悔いなし!」
…って。
それにしてもかっこよすぎるだろ、ラオウ。
ウチの場合はそうですね、
ラオウにはなれませんでしたが、
トキくらいにはなったかな。
「自ら望んで選んだ道
ためらいもない!」
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