ヘーベルハウスと契約をすると、すぐに、
新居の具体的な間取りの相談が始まります。
こちらの家族構成や、リビングの広さ、
部屋数など、ざっくりした希望を伝えると、
まずは「ゾーニング」と呼ばれる、
間取り図のラフのようなものを
営業の人が書いてくれます。
これをもとに、ヘーベルハウスに
所属している建築士が清書し、
今度はそれをたたき台にしながら、
どんどんと理想の間取りに
書き換えていくわけです。
私たちの場合は週末ごとに打ち合わせを重ね、
約2か月間をかけ、
17回書き直して完成となりました。
これは、少ないほうだそうで、
平均して20回ほど書き換えるのが通常だとか。
この作業に取り組むにあたって、
私たち夫婦は、
知り合いの建築士のもとを尋ねました。
妻の友人の旦那様が、たまたまヘーベルハウスで
1級建築士として働いていた方だったのです。
しかも、つい最近、自社のメーカーで
新築戸建てを建てたばかり。
プロであり、
家を建てた先輩でもある
という、とても頼もしい存在であります。
私たちの、まだまだ間取りが決まらない、
1、2枚目あたりの図面を見ながら、
その建築士さんは、
具体的なアドバイスをしてくれました。
そして最後に、もっとも重要な助言を、
その方はしてくれたのです。
「とにかく、いろんな
モデルハウスを
見るようにしてください」
自分たちが素人であることは十分自覚していたため、
私たち夫婦はひたすらまじめに、
この助言を実行に移しました。
週末、午前中はヘーベルハウスの
営業マンと間取りの打ち合わせをし、
午後からはその足で、近隣のモデルハウスや、
住宅展示場へ。気が付けば、
埼玉県と東京都にあるモデルハウス、
計50棟近くを、私たちは見尽くしたのでした。
すると、どうなるか。
自分たちの
「家を見るスキル」が
上がるのです。
始めはただ漫然と
「ああ、こんなリビングいいなあ」としか
分からなかったものが、やがて、
いろんなことが見えてくるようになるのです。
リビングのコンセプトに始まり、
その家が想定している家族構成や、
床の色合いの違いから受ける印象、
キッチンの使い勝手、
その部屋のどの部分がオプションなのか、
何がその部屋を素敵に見せているのか。
どれを参考にして、何を自分の家に
取り入れるべきなのか。
どれならば標準(プラス料金なし)で
取り入れることができ、
どれだったらオプションとなり、
それがいくらくらいするものなのか。
やがては、仕様の細かな違いから、
築年数なども分かるようにまでなりました。
↑写真は、今はもうなくなってしまった志木展示場のモデルハウス。築10年ほどで取り壊されました。
これは、後から営業の方から聞いた話ですが、
「契約をした人は、
間取りの打ち合わせを進めるうちに
見る見る成長する」そうです。
スタートラインは人それぞれでしょう。
しかし、間取り図が決定バージョンと
なるまでの2~3か月の間に、
どれだけ
「家を見るスキル」を
伸ばせるかが、最終的に
満足のいく家に仕上がるか
どうかの「肝」です。
ここが一番肝心なのです。
おしゃれな実家で生まれ育った「Aさん」と、
ずっと団地暮らしだった「Bさん」がいたとして、
それぞれの方が自分で新築を建てるにあたり、
家に望むレベル…というか、
「満足」の基準が異なるのは、ごく普通のことです。
安アパートを転々として育った自分と、
古民家のような木造平屋で育った妻は、
どちらかと言えば「Bさん」でしょう。
家づくりに対して、
必死に成長する必要がありました。
その成長を促してくれたのは、他でもない、
あの建築士さんがアドバイスをしてくれた言葉。
「とにかく、いろんな
モデルハウスを見る」
ことだったのです。
これを実行したことで、私たちは最終的に、
本当に満足のできる家を作ることができました。
いくら注文住宅といっても、
住み始めてみると、必ずや、
「ああすればよかった」は出てくるものです。
そういう部分がないとは言いませんが、
限りなくゼロに近づいたと、今は思っています。
相談に乗っていただいた建築士さんには、
感謝するばかりなのであります。
自分自身の家を見るスキルを
上げるため、
とにかくモデルハウスを見る。
…と、覚えておいて損はありません。
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