注文住宅の場合、家が出来上がってから
「ああっ、ここはこうすればよかった」
という部分が少なからずあるものです。
何から何まで注文通りであるがゆえに、
見落としであったり、思ったものと違ったり…
といった部分は、どうしても出てきます。
それでも、我が家の場合は、
間取り図や仕様書を穴があくほど見つめ、
完成形をイメージしながら作り上げたので、
そうした不満はかなり少ない方だと思います。
「収納の中にも電源を設けておくべきだった」
というのは住み始めてから気付いたことですが、
もうひとつ、
決定的に見落としていた部分がありました。
1階トイレの手すりです。
1階は親世帯、2~3階は私たち夫婦と
小学生の息子3人が住む、二世帯住宅の我が家。
1階は親の好みで、床全体をチェリー系とし、
扉や、それに付随する金具の色なども
それに合わせて統一したつもりだったのですが、
ここはうっかりしていました。
手すりが、白色だったのです。
親世帯であることを踏まえ、
トイレの照明は人感センサーとし、また、
車いすになっても出入りがしやすいよう、
扉は引き戸にしました。
さらに、座ったり立ち上がったりするときの
安全性のため、手すりを設けたのですが、
その色を、確認するのを忘れていました。
本当は、私たちが初めて訪れた
ヘーベルハウスのモデルハウスで見た、
こんなのにしたかったのです。
ウォールナットの持ち手に、
上下の金属部分が高級感を醸し出す、これ。
しかし、我が家の手すりは
病院のように無機質な手すりだったのです。
家が出来上がってからそれに気付きましたが、
施工ミスでも何でもない、
こちらの見落としなので、諦めていました。
そもそも自分たち子世帯が使うトイレでもないし、
親からも、手すりの色に対する不満は聞かれないので、
「これはこれで仕方ないか」と。
夫である自分は、思っていました。
…が、嫁は
諦めてはいなかったのです。
オークションサイトやメルカリなどで
常々チェックをし、
そして入居から3年が経ったある日。
とうとう、お手頃価格の新品の手すりを発見し、
彼女はそれを手に入れたのでした。
工事は、夫である自分が担当。
それまでついていた手すりを外すと、
ネジ穴だけでなく、写真のように、
手すりの金具の跡までが、壁紙に残っていました。
旧手すりと新手すりのネジ止めの位置は、
そうそう都合よく同じ高さではなく、
新手すりの方が、その幅がやや狭かったのでした。
上の跡は、新手すりで隠しても、下は残ります。
そこでじいちゃんの出番です。
実は我が家には、家じゅうの壁紙の予備が
大量にストックされています。
建設業者が余りを置いていってくれたものです。
その中から、今回取り替える手すりが
ついていたものと同じ壁紙を抜き出し、
そしてこの通り。
じいちゃんが見事に修復してくれたのでした。
よく見ると四角く修正した跡が見えますが、
これで充分と言えるでしょう。
そして設置された、念願の手すりがこちら。
モデルハウスのと同じじゃーん。
嫁の執念諦めない気持ちが、
ほとんど唯一といっていい、
我が家の「こうすればよかった」を
なかったこととしたのでした。
ありがとう、嫁。
ありがとう、じいちゃん。
完成したトイレを見た嫁は、
「次はトイレットペーパーのアレだな…」
と呟いていたのでした。
それは、展示場で見たこれのことですね。
これはこれで、なかなかのお値段がしておりますけど…。
というわけで現状、
「また、いつかね」
ということになっております。
絶対に、うちの奥さんは諦めないんだろうなあ…。
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