平成27年9月10日、集中豪雨によって
茨城県鬼怒川の堤防が決壊しました。
共同通信社HPより
この濁流に巻き込まれた一軒の家がありました。
建物に残された、妻と2人の子ども。
その家のご主人が堤防の決壊を知り、
あわてて帰宅しようとした時には、すでに
家には近づけないような状況だったといいます。
ご主人は電話で、家族に対して、
「救助が来るまで家にいなさい」
と伝えたそうです。
東日本大震災をきっかけに、
地震や災害に強い家を…と
考えて建てた自分の家を、
もはや信じるしかないという状況です。
やがて救助のヘリが来て、
ご家族は助け出されました。
この災害で、濁流の中にあってただ一軒、
流されることなく耐えた家が話題となりました。
「奇跡の白い家」などと呼ばれ、
ヘーベルハウスの頑丈さが、
改めて知れ渡った出来事でした。
ただ耐えただけではありません。
住人と一緒に上流から流されてきた家を
受け止め、下流で地上に残された人の盾となり、
その人たちを守ったのです。
↑フジテレビの情報番組より
巻き込まれた方々は、
どれほど怖かったことでしょう。
この白い家の中にいた奥様は、
後に、こう語っています。
「流されてきた近隣の家が2軒も
衝突したのですが、家自体に横揺れや衝撃が
まったくなく、ここにいれば大丈夫と
落ち着きを取り戻すことができました」
この決壊によって、
常総市の約3分の1の面積に相当する
約40㎢もの範囲が浸水。
53棟の家が全壊し、1575棟が大規模半壊。
半壊は3475棟、床上床下浸水計3220棟。
そして、
このエリアの中にヘーベルハウスは82棟が
建っていたのですが、
倒壊はもちろん建物の傾斜や構造体の損傷が
あった家は1棟もなかったとのことです。
その象徴が、あの「奇跡の白い家」でした。
この件に関して、ヘーベルハウスの人に
話を聞いたことがあります。
「この災害を題材にして、宣伝するのは
どうかと思って、あまり積極的に
発信することはなかったのですが、
あの家のオーナーの方から
“もっとウチを使ってくれていい”と
お話をいただいたんです」
ここから先は想像でしかないのですが、
きっとご主人は、自分が選んで建てた家を
誇らしく思ったに違いありません。
「この家にいれば大丈夫」という信頼に
応えてくれた、大切な我が家に対する、
感謝の気持ちもあったかも知れません。
ともあれ、この時の出来事をもっと広く
知らせたいという思いを、
ご主人はヘーベルハウス側に伝えたのです。
そうして、
こんなパンフレットが出来上がりました。
しばらくの間、モデルハウスで
置かれていたものを一部いただきました。
ヘーベルハウスは濁流に耐えただけでなく、
この日からわずか数か月で、また住めるように
なるまでに復旧を遂げていたのです。
その写真が、この冊子に載っています。
床上まで浸水していましたから、
その修復はかなりの規模だったようです。
ただし、
建物が残ったから内装を直してOK…と
いうことではありません。
被災した建物の状態を診断した結果
分かったのは、次の事実でした。
躯体にも構造体にもダメージはまったくない。
それを踏まえた上で、
この家の内装は元通りに修復されたのです。
金銭的なことを言えば、保険で直されているようです。
そして、冊子の冒頭にはこんな写真が。
ことごとく周囲の家々が流されてしまった中、
ただ一軒、すっくと建つ建物。
壮絶な災害をくぐりぬけて、
少しの歪みもなくそこにある家の姿は、
この家のオーナーにとって、
誇らしいものであるに違いありません。
もちろん、
「直ってよかったね」で済むレベルの
災害ではなかったことでしょう。
道路や水道、ガス、電気などの
インフラまでもが、
この時は大打撃を受けました。
それでも、建物は残った。
家の中にいた家族も、みな無事だった。
それを思うと、やはり、この写真からは
強い建物がもつ凄みのようなものを感じます。
これもまた想像するしかないのですが、
きっと、日本中に住むヘーベルハウスの
オーナーさんたちは、自分のことのように、
この家を誇らしく思ったのではないでしょうか。
ずっと以前から、
折を見て書こうと思っていた記事なのですが、
誰かから怒られたら削除します。
ちなみに。
この災害があった時、我が家はこんな状態でした。
ニュース映像で見たあの家が、
これから出来上がろうとしている。
いろいろなハウスメーカーで悩んだけれど、
ヘーベルハウスにして間違いはなかった。
強く、そう思わせてくれた出来事でした。
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